なぜフィンランドは6年連続幸福度ランキング1位を取得しているんでしょうか?
私が考えている理由を紹介するね!
世界幸福度ランキングとは、一人当たりの GDP、社会的支援、健康寿命、人生の選択の自由度、社会的寛容さ、汚職の6つの指標を総合的に計測した幸福度指数のランキングです。
そんな世界幸福度ランキング第1位を6年連続で取得したフィンランド。
フィンランドの幸福度の高さの理由は何だろう?と気になっている人もいらっしゃると思います。
本記事ではフィンランド在住の私が、住んでみて感じたフィンランドが幸せの理由をご紹介したいと思います。
フィンランドの幸せの理由は?
私がフィンランドに住んでみて感じた幸せの理由は以下の6点です。
①自然が身近にある|首都でも簡単にアクセス可能
フィンランドが幸せな理由1つ目は「自然が身近にある」です。
首都のヘルシンキでも公園や森がいたるところにあり、家を出ればすぐ自然にアクセスすることができます。
仕事帰りに近くの湖や森に行くことだって可能で、そこで釣りをしたり読書したり、サウナがあれば入ったり、ゆったり自然を満喫できます。
フィンランド人は森が大好きで暖かくなると森に行きハイキングやキャンプをしたり、ベリーやキノコ狩りなどを楽しみます。
自然を見るだけでもリラックスした気分になれますので、自然が身近にあるということは幸せを感じやすい環境であると言えるでしょう。
自然が身近にあるって本当に素晴らしいことだと思います!
②国民が政府を信頼している|税金を見える形で国民に還元している
フィンランドが幸せな理由2つ目は「国民が政府を信頼している」です。
こちらに住んで1年程経ちますが、それでもフィンランド政府は国民が納めた税金を公共施設や街の開発、福祉などで全員が使用できるサービスに還元してくれている印象を受けました。
また、私はフィンランド人ではなく外国人在住者という立場ですが、その私でも職安に登録をすれば月に約1000ユーロをもらいながら無料でフィンランド語の授業を受けることができます。
フィンランドは政府を信頼している人が多い印象。
自分たちが税金を支払って国が良くなるなら、もっと出しても良いという人もいらっしゃるくらいです。
③仕事とプライベートのバランスが取りやすい|労働は1日7時間が原則
フィンランドが幸せな理由3つ目は「仕事プライベートのバランスが取りやすい」です。
フィンランドの1日の労働時間は基本8時間(実労働は7時間)です。
もし超える場合は次の日を時短勤務としたり、休んだりして調整したりします。
基本的に残業はなく、もしあったとしてもイレギュラー対応という認識であり、お願いされたとしても雇用主ではなく従業員に選ぶ権利があります。
有給消化率もほぼ100%で1ヶ月以上の長期休暇を取得することも特別なことではありません。
男性の育休取得率も80%、政治家も例外ではなく2023年にはフィンランドの国防大臣も2ヶ月取得しています。
職種にもよるとは思いますが、基本的に夕方に帰る人が多いので自分の趣味や家族との時間を大切にできる。
フィンランドの働き方はライフワークのバランスを取りやすい環境と言えるでしょう。
私は毎月60時間くらい残業してるんですけど泣いて良いですか?
フィンランドで働きたいです。。
④”シス”の心を持っている|原点はフィンランドの厳しい自然環境
フィンランドが幸せな理由4つ目は「”シス”の心を持っている」です。
”シス(SISU)”は人によって定義が異なりますが、「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」という書籍では次のように紹介されています。
シスは、フィンランド語で、困難に耐えうる力、努力して諦めずにやり遂げる力、不屈の精神、ガッツといった意味合いがある。
「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」 ポプラ新書
私は「逆境に耐え抜き、それを乗り越える力」だと解釈しています。
フィンランドは、シスの心が会社でもプライベートでも、”状況を好転させる大きな力”となり、結果として幸福度につながっているのではと考えています。
なぜフィンランド人はシスの心を持っているのか?
私はフィンランドの厳しい自然環境からシスが育まれているのだと思います。
フィンランドの夏は白夜と呼ばれる太陽がほとんど沈まない日が続き、湿度が少なく気温もちょうど良く過ごしやすいです。
ですが夏は短く、終わると長い長い冬が来て、暗い寒い過酷な状況をしのがなければなりません。
冬の間はいつも暗いので憂鬱になりがちです
フィンランドの国民が幸せな理由は、単に政府の政策が理由なだけでなく、一人一人が毎年冬を乗り越えるたびにシスを強化しているからだと思う今日この頃です。
⑤自分に正直でいられる|いろんな人がいても良い
フィンランドが幸せな理由5つ目は「自分に正直でいられる」です。
フィンランドは日本に比べると、性別や年齢に縛られず自分のしたいことができる環境が充実しているように思います。
例えば私が通っていた成人学校では20代から70代までいろんな国の人が同じクラスでフィンランド語を勉強していました。
正直「アラサーの私が今更語学勉強!?」と周りに変に思われないか心配でしたが、全くの杞憂でした!
また、選挙期間にポスターをたくさん目にしましたが、立候補者の男女比が同じくらいであることに驚き。
テレビでドラマを見ていたら普通に女性同士がキスしていて、自分の中の固定概念が一気に崩れ落ちました。
性別も年齢も、誰を好きでも関係なく自分でいて良い。
国民全員が偏見を持っていないことはないだろうけど、この国は他人に危害を加えない限り「みんな本当の自分で良いんだよ」というメッセージが生活の中に溢れているように感じました。
⑥人口密度が低い|静かでゆったり過ごせる
フィンランドが幸せな理由6つ目は「人口密度が低い」です。
フィンランドの国土面積は約338,000㎢で日本の0.9倍で少し小さいくらい。
ですが、人口は約550万人で兵庫県の人口と同じくらいです。
私の個人的な意見ですが、一人当たりのスペースの広さは幸福度に関係してくると思うのです。
私は会社員時代、毎日満員電車に乗っていましたが通勤だけでHPを50%以上削られていたと思っています
人混みが苦手な私にとって首都のヘルシンキでも人がまばらなフィンランドは天国のように思います。
また、人口が少ないのでフィンランドはとても静かです。
イベントやコンサートは話が別ですが、街中も電車の中も静かで広告も少ない。
刺激の少ない環境だからこそ、生活の中のちょっとした幸せに気づけるようになった気がします。
まとめ
本記事ではフィンランドが幸せな理由について私の考えをお話ししてきました。
- 自然が身近にある|首都でも簡単にアクセス可能
- 国民が政府を信頼している|税金を見える形で国民に還元している
- 仕事とプライベートのバランスが取りやすい|実労働は1日7時間
- ”シス”の心を持っている|原点はフィンランドの厳しい自然環境
- 自分に正直でいられる|いろんな人がいても良い
- 人口密度が低い|静かでゆったり過ごせる
いかがでしたでしょうか?
人によっては幸せとは”ご飯が美味しいこと”、”家族仲がいいこと”等、別のことを挙げられるかもしれません!
確かに、世界幸福度ランキングの指標は全ての国の幸福度に当てはまるかと言えば難しいですよね。
国ごとにもっと重要な指標があるかもしれませんし、国民性によっても順位の差は出ると思います。
もちろん本記事でお伝えしたとおり、フィンランドはもっとも幸せな国の一つだと思います!
でも、2023年日本の幸福度ランキングは136カ国中47位でフィンランドと比べると低いですが、ご飯は美味しいし、漫画もアニメも母国語で拝むことができるし、素敵な歌がたくさんあるし、日本語かっこいいし、私自身は日本人で幸せだと思っています。
なので「こういうランキングもあるんだね」と参考程度にみるくらいがちょうどいいと思う今日この頃です。
この記事がみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
以上で、フィンランドが幸せな理由についての私の考え解説は終わりです。
質問等ありましたら、問い合わせフォームからお問い合わせください。
お疲れ様でした!